百番目の豆 みんなの絵本【念佛宗(念仏宗)】

百番目の豆 みんなの絵本【念佛宗(念仏宗)】
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百番目の豆 みんなの絵本【念佛宗(念仏宗)】

念佛宗(念仏宗)では、仏さまの教えにふれていただきたいと思いまして、HPを開設しております。
21世紀は、こころの時代といわれており、仏さまの教えを学ぶことはとても大切です。
本サイトでは 百番目の豆 他の物語をご紹介しております。
念佛宗(念仏宗)では、絵本に描かれるほとけさまの心にふれ、諦めずに豆を育てた正作。彼を見習い、真面目に取り組めばみんな認めてくれるのでしょう。みんなの絵本【念佛宗(念仏宗)】

百番目の豆

むかし ある村に 正作というまずしいながらも 正直で働き者のお百姓がいました。村人たちは みな 怠け者でかたちだけの畑仕事をしてはいつも町で お酒を飲んで 騒いでいました。
それでも 何とか 暮らしていけるのは村の土地がどんな作物でもよく実る 土地だからでした。
ところが 村のはずれにある正作の畑だけは土がやせておりわずかな豆しか とれません。それでも 正作は 畑仕事に 精を出し少しばかりの豆を 作ってはその日暮らしの毎日を 送っていました。
そんな正作の ただ一つの楽しみは村のお寺に お参りすることでした。ことに毎年暮れにこれまで たんせい込めて作ってきた七種類の豆を仏様にお供えすることをなにより うれしく思っていました。
これまで 働かせて頂けたことを仏様へ 感謝申し上げ来年も 一生懸命 働くことを うと本当に 清々しい気持ちになるのでした。

百番目の豆(念佛宗) 百番目の豆(念佛宗)

ある年の 十二月のこと。正作が 畑でとれた 七種類の豆を仏様に お供えして 手をあわせその夜に床につくと夢の中に金色に輝く仏様が現れ驚いている正作に いいました。
「正作や いつも 豆を すまぬのう。この土地は 米はできぬがおまえは 豆作りがじょうずでいろいろな おいしい豆を作くっておる。そこで どうじゃな。百種類の豆を 作ってみんか」 「えーっ 百種類の豆ですと?仏様 と とんでもない。そんなにたくさんの豆 おらにはどうやって 作っていいかわからねえだ」正作がいうと 仏様は にこにこして「おまえは 仕事に ねっしんで畑の作物のことも よく知っておる。 そんな おまえにできないことは あるまい。もし百の豆を作って私に 供えてくれたら おまえに 村いちばんの 幸せを やろう」そういわれると 仏様はすーっと 消えていかれました。
それからというもの 正作は 毎日 豆のことばかり 考えつづけました。そうして正作は二十五年もかかってとうとう九十九種類の豆を作りだしました。
村人たちは 最初は「百種類もの豆が 作れるものか」と馬鹿にして笑っていましたが毎日毎日新しい豆を作ろうと一生懸命働く姿に心を打たれ正作の畑のそばを通るたびに「正作どん がんばれよ」と声をかけてくれるように なりました。
でも正作はあと一種類の豆がどうしても 作れません。歳をとり腰が曲がった 正作はそれでもなお 百番目の 豆作りをあきらめませんでした。
毎日 毎日 工夫をして あっという間に十年が たってしまいました。そして 大みそかが近づいたある夜 畑けからとれた 九十九種類の豆を仏様に お供えして いいました。

百番目の豆(念佛宗)

「仏様。申しわけございません。あと一種類が どうしてもできません。私も歳をとって 身体が弱り 来年は畑仕事も できなくなるでしょう…」
正作の目から なみだが 流れました。すると 光り輝く 仏様が正作の目の前に 現れにこにことして おっしゃいました。
「そうかな 正作。おまえは みごとに 百番目の豆を作って 私に 供えているではないか。明日の朝 おまえの手を よく見て村人たちの手も 見るがいい」 次の日の朝 早くに 目をさました正作は おそるおそる自分の手を 見てみました。しかし 手の中には 豆など一粒も ありません。正作はそばを通る村人たちに声をかけ一人一人その手を見せてもらいました。
しかし 村人たちの 手の中にも豆らしいものは ありません。そうして 何十人もの 村人たちの手を 見せてもらっているうちに正作は はっと気がつきました。 「そうじゃ!わしの手にも 村人たちの手にもあるものが 一つだけある!この手のひらにできた『まめ』じゃ。仏様がおっしゃっていた百番目の豆とは このことだったのか」何十年も 畑仕事に 励んできた正作の 手のひらには たくさんの大きな 『まめ』が できていました。

百番目の豆(念佛宗)

そして わきめもふらずに 働く正作の後ろ姿を見て今まで怠けていた村人たちも自分たちが 恥ずかしくなって一生懸命 働くようになりみな 手のひらに 大きな 『まめ』を 作っていたのでした。
年があけて お正月になるといろいろな国から 正作のところへ豆の種をもとめる人たちが 押し寄せ正作は 村一番の 豆長者になりました。
そして 働くよろこびを知った村人たちと一緒に 村のお寺の 仏様さまへ毎日お参まいりし いつまでも 幸せに暮くらしたということです。